2008年10月15日水曜日

1X07A161 Shota Horii A+++







ドアの下端が切り欠かれ、そこにペダルが取り付いている。それを足で踏むとドアのロックが外れるという仕掛け。ドアにドアノブが付いているという、当たり前の事を再考し、新しいドアの開閉の可能性を示した事が素晴らしかった。ペダルを踏む操作も実に気持ち良さそうである。作品のディテールやギミックも良くできている。(鈴井)

1X07A114 竹花洋子 A+++








「食事によって作られた人体が、その行為に使われる食器を形つくる」とある。女性の人体を型どった器とグラス。非常に肉感的な造型をしている。食事という行為が本来もつ生めかしさを、この食器は想起させる。魅力的な作品である。(鈴井)

1X07A174 村岡 拓見 A++







半透明のCDケースにマグネットが取り付けられている。マグネットの“くっつける−きりはなす”という性質を利用して、乱雑になりがちなCDの整頓法を示した良作。マグネットによってケースがひとまとまりになった様子も美しい。さらにこのアイデアを展開できる可能性があると思った。(鈴井)

1X07A086 作井 允 A++







取手を手でつかむものが、相互に、自由に動くように繋がっていることで、電車で体を維持したり、様々なことに手の延長のように使える。実際の状況の中で、実体験してきたこともとてもいい。(箕原)

1X07A168 水口 薫 A++








これを手にして文字を書くと、その行為によって、異様に長い錘が揺れ動き、共振して、普通のボールペンとは全く違った力のあり方を誘発する。頭で思い描いたのとはかけ離れたものが描き出されて面白い。(箕原)

1X06D803 YUTAKA YAMANE  A++







試験管を電球の組み合わせという一見単純そうなことなのだが、液体を入れて発行させた時に、光をからめとって揺らぎ、とても美しい。(箕原)

1G06D701 Teppei Iizuka A++







穴のあいた銅板を回転させる置物。丸い穴をずらすことで、空隙をつくりだすという発想はすばらしい。プロダクトとしての高質感がある。空間的なふくらみがあり、建築に結びつきそうなデザインである。(日置)

1X07A172 Miyazawa Shusuke A++







「鍵にかぎ」
作者は「鍵をする」ということを「保険をかける」ことだと言う。この作品は鍵の差し込むところに穴をあけて、そこに南京錠をかけたものだ。鍵にかぎをかけることで、そこに「意味の入れ子」的構造が生まれて、意味が無化されてしまうような不思議な感覚になる。オブジェとしての完成度も良い。(魚本)

1X07A112 TOMOKO TAGUCHI  A++







日常使っているものを転用することは、プロダクトを考えるうえで重要である。電気製品(プラグ)を文具品(ピン)に変えることは、形態にまつわる意味性を転用することでもある。電気に対しての注意力を、メモの内容の注意力に変えている。とても意味深い作品である。(日置)

1X07A162 堀越 理沙 A++







「進化系ツケヅメ」 今やツケヅメも単なるフォルムではなく、確固たる機能を持つに至った。爪と言えば、耳の穴と切っても切れない関係にある。そこで耳かき、綿棒、耳栓など耳にまつわる役割を付加された真に価値のある付け爪が開発された。使用していない時の指先の姿も革新的である。販売が待たれる。(池村)

1X07A071 癸生川 まどか A++







チャックのついたマスク。マスクを付けると表情が分かりにくいが、チャックを用いた擬似的な口が、表情を代替する。無意味でシュールな作品。チャックの内部にティッシュペーパーが納められていれば、さらに実用性があってよかった。(池村)

1X07A122 Tamura Tadashi A++









寝るという行為は人間の神秘的な行為で、個人差の大きい部分である。大量生産のデザインを前提とするプロダクトでは成立しにくい分野である。発明品としての価値は高いと思う。このアイデアを生産化するにはこの後何回も試作品をつくることになるだろう。(日置)

1X07A062 木村 聡志 A+








たしかに、絞り出そうとしても、出しきれない歯みがき粉、チューブや、それらの種のチューブ類とのお付き合いの思い出が蘇ってきた。L型断面のかまぼこいたとガイド溝、塗料の回転ハケの組み合わせで、心残りな残滓を絞り出した快感がこみあげてくる。ある機能を一軸方向に抑制することの中に、超機能が生れたようだ。(入江)

1X07A150 SHUN HACHISUKA A++









バタースティック スティックのりの形をしたバター。トーストにむらなく、無駄なく塗れるし、フライパンには切って入れ、炒めものに使う。フライパンにも直接塗りつけた方が油の取りすぎにならなくて良い。ありそうでありえない形が面白い。(池村)

2008年10月12日日曜日

TAより

設計演習講師、池村潤さんがブログを始められたそうです。

JUN IKEMURA’s Blog
http://ikemurajun.blogspot.com/

TA 鈴井