2008年11月26日水曜日

1G06D802 五十嵐 ゆり A++







アルベールの日課である、古雑誌を切り抜く状景を描いている。しかしその誌面は白紙であり、鋏の切り込みには、過去の二人の思い出だろうか、男女のシルエットが印象的に描かれている。文章の一場面を正確に描写したようでいて、そこに作者の情緒的なイメージが入り込んでいる、不思議な作品である。(鈴井)